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【名画評】モネ ひなげし プロはこう見る

名画 プロの見方

この作品もモネ婦人と子供を配している。でも人物2人はあくまでアクセントにすぎない。作者の想いはきっとこの2人にそそがれているのかも知れない。けれども見る側にはあまり関係ないこと。むしろ省略したほうがいい感じもする。ひなげしの花のなんとも適当な描写が不思議なことにとてもいい。ひとつひとつ丁寧に描いてしまうと花そのものを見てしまう。リズムが失われてしまうのである。筆あとを活かした花の赤の表現。そしてそれを助けるかのような空の青。美しい対比色である。この作品は3つの色の対比が絶妙なバランスでおさまっている。花の赤、空の青、雲の白と。画面中央にお団子のような配列の樹木が画面の広がりと奥行き感を強調している。わずかに右中央のところに家が見える。この屋根の赤が近景の赤と比べてかなり弱い赤で描かれている。黄色に近い赤である。オレンジ色と言った方がいいのでしょう。この屋根の赤が画面を上下に分かれてしまうところをひとつにつないでいる、とても重要な色なのである。半分に2分割した色構成。それをひとつにまとめる工夫と感覚。力業と才のなせる仕事である。なによりもそういう絵画的な見方を感じさせない。ナチュラルな姿勢で画面にむかったかのように思わせることがモネの素晴らしさなのである。ひとつひとつ作画をつめていったその先に空気感や詩情があふれているのだから恐れ入る。

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