我が家の屋根には太陽光パネルが乗っている。東日本大震災のあと、Y電気系列のセールスマンにのせられ買うことにした。当時、庭の鳥海石を福島の石屋さんから買っていて、原発事故で福島に特別な思いがあった。そして震災後すぐ、このほどよい田舎暮らしの街は何度も計画停電をさせられ電気のない生活の不便さを痛感した。合計で11kw発電の計画案は一年で住宅5軒分くらいは軽く賄う感じだったので世の中の役に立つと思い即決した。天気のいい日にメーターがくるくる回って沢山電気を作っている。雨の日だって明るければ発電する。原発は人間の力の及ぶ範囲を超えた代物だ。この度の事故を見てつくづく思う。廃炉にしてこの世から消えるまでいったいどれくらいの時間とお金がかかって終了するのか。誰が正しく解答を出せるのか。総理大臣か。それに比べ太陽光パネルは用が済んだら簡単に焼却出来る。こう思って何年かが経過した。その後蓄電池の話しやら聞くがなかなか安くならないし寿命が10年くらいと聞く。そして2019年にまさかこの太陽光発電からテーブルタップを引いて冷蔵庫に繋ぐことが起きるなんて想像もしなかった。このほどよい田舎暮らしの街もあの風台風で停電が2日続いた。猫の大切なインスリンは冷蔵庫で冷やしている。テーブルタップを繋いで太陽光発電のコントローラーから冷蔵庫まで繋いだ。日の出から日の入りまで冷蔵庫に電気を送った。あと扇風機を動かせた。あんなに長い停電は初めてだった。友人には20日近く停電だった人もいる。うちだけ冷蔵庫が大丈夫と少し気が引けたが、震災後、何かの時にと思って取り付けたのが実際に使う事になると思いもしなかった。