田舎暮らしの庭に付き物の蛇。ある時は木からぶら下がってたり、またある時は少し離れたところを獲物を探してスルスルと僅かな音を立てて忍び寄る。びっくりなのが猛暑の日にビオトープに浸かっていたり、そしてこちらの気配を察して大急ぎで頭をもたげてながら逃げていく。などなど色々な場面で出くわす。うちの庭では主にヤマカガシが出る。近くに蛇山と呼ばれる山があるし、裏は田圃だ。大きいのから小さいのまで様々だ。色も凄くてオレンジと緑と黒の縞々、正に毒々しい。毒は奥のほうから出すそうでがっぷり噛まれると大変らしい。そんなヤマカガシだが案外と臆病なので蝮と違って向かって来たり襲っては来ない。庭に沢山いるカエル達を食べてしまうので、出来ればお暇してもらいたい。追っ払っただけでは餌に釣られてまたやって来るだろう。だから捕まえて田圃に行ってもらうことにしたい。知人が素手でつかまえると言ってるがなかなかそこまでの勇気はない。そして思いついたのが手の代わりに火バサミだ。見つけたらこちらが忍び寄りどこかを掴む。尻尾のほうを掴むと頭が手のすぐ近くまで来て危険なので中間より上を捕まえるようにする。なかなか習熟が必要である。しばらく一本の火バサミでやっていたがある時2本使うととっても便利だと言うことがわかった。尻尾を捕まえてももう一本で頭近くを捕まえる。失敗が少ない。最近は庭のあちこちに2本セットの火バサミを置いていつでも捕まえてられるよう用意してある。100円ショップで買える安物だが重宝な品物だ。両手に火バサミを持ち蛇を追いかける、これぞ正に田舎暮らしならではの姿である。