薪ストーブの始まり
房総というのに、今年(2018年)は雪 の日が案外多い。今週はこれで2回目。我が家の薪ストーブライフも、4年目をむかえて、窓の外は真っ白でも、室内は快適。少し年期がついたモルソ-1620は鳩の鋳物のマークが可愛い。プチ田舎暮らしでは少し贅沢な、お高い買い物でしたが購入。手間と時間がかかるけど、よく働く、冬場はフル稼働。およそ160㎡の部屋をこの一台でまかなう。火のぬくもりは何にも変えられない。一度体験したら他の暖房機は考えられない。でも、根性かお金のない人にはお薦めは出来ない。ぬくもりを得る迄の道のりは程遠い。赤い炎がゆっくりとゆらめく様はまさしく癒し。さらにストーブの温度を300度以上に上げて風の流れを止めると、青い炎がダンスするようにゆらめく。オーロラ炎。これは美しい。是非とも体験してほしい。しかしそこまでは根性と体力。下準備におよそ一年。原木確保。玉切り。薪割り。薪棚製作。乾燥。待つこと一年。ようやく薪になる。そもそも町の伐採木が家の近くに山積みになっていたのを見たのがきっかけのひとつ。これは使わない手はないと思い付いたのが始まり。しかしそれも薪ストーブライフを始めて直ぐに片されてしまい、薪難民となってしまった。
薪がないと、ただの黒い箱。150万円かけた箱となってしまう。倒木や伐採木がないかと、あちこちをまわる。隣の街はもちろん、近隣の市へと…。今では農機具屋さんで購入したゼノアのチェーンソーを使っている。力入らずでよく切れる。ボディーは赤い。初めてのチェーンソーはホームセンターで買った青いボディーのトップハンドルもの。よく働いてくれたけど酷使したみたいで寿命。私のチェーンソー姿と薪割り姿は女性を超えた美しさがあると、おじさんにはすこぶる評判。何でもストーブライフするには、チェーンソーと軽トラは必需品です。ちなみに斧は今でもホームセンターもの。チェンソーは基本メンテナンスが出来なきゃダメです。歯が摩耗したら切れなくなるので研ぎます。そして歯の交換も、もちろん弛んできたら調整するのも。機械好きでないと面倒な作業になってしまう。
軽トラは必需品
ストーブライフを始めて軽トラをニコニコレンタルで借り、原木を運んでいたのですが、いつでも借りられるわけではないし、かなり酷使なので、購入することに。早速見つけた。スバルサンバー。RRエンジンレトロな顔立ち。メタリックブルー。そして四駆。走行距離12万キロ。さすがにサスペンションにガタがきていたので、修理。車検つけて、タイヤ交換して、コミコミ20万円也。good。原木山積みニコニコ。今年もテケテケ野山を走る。先日コバックでブレーキパット交換。フロント右はゼロでディスク削っていたようだ。前に書いた斧はホームセンターものには少しわけがあります。まる1日斧を振るのには、軽いものがいい。女性の私が使っても疲れ知らず、グラスファイバー製。1980円の斧(値上がりして2020/7/5では税込み2500円くらい)。おじさんが薪割り姿をYouTubeにアップすると言ってた。もう2本壊れるまで使った。外れた刃の部分は楔(くさび)になる。どうしても割れない場合にこの楔を打ち込み叩いて割る。かなり強引だ。一日4時くらいで100本の原木を割ったりする。
薪割りの結果
パワフルな私ですが、体重は50キロに満たない。3年前に知り合った農産物直売所のおじさんとその友達と山に木を切り出しに。皆がチェーンソーの師匠となってしまった。女性は、とても珍しいから、特に親切。玉切りは始め40~50センチにしていたけど、今は20~30センチにしています。割るときに楽だからね。良いのか悪いのか、トニージヤーかブルースリーなみの筋肉を身に付けてしまった。お腹も割れてます。我が家のストックヤードは玉切りしたものと、すでに薪割りしたものがズラリと。背の高さで横に20メートル位になりました。沢山ないと不安になるのは、ストーブユーザーの病気。そして割った薪を天日にさらして春になったら薪棚におさめて来冬を待ちます。寒い季節もワクワク過ごせます。お薦めはしません。薪は買えば軽トラ一台分で18000円くらい。一冬に5トンくらい使います。一冬は10月半ばから4月末まで、約半年ほぼ24時間つけっぱなしでお留守番の猫を残して外出や就寝時にもつけっぱなしです。換算すると25万〜30万円くらい。
薪ストーブの実態
薪ストーブは最上の嗜好品。家のモルソーはメードイン、デンマーク。ヨツールや、バーモントキャスティングはさらに素敵な面構えだけど、初期費用が上回る。我が家は吹き抜けが2ヶ所、一階に居間のような20畳のスペースが2つ。当然部屋を暖めるストーブも大きくなります。炎の美しさとクリーンバーン、お財布と相談してモルソー1620に決定。輻射熱式でまあ遠赤かな。煙突も馬鹿に太い。二重煙突、ホームセンター物とはちょっと違う。煙突の高さ8メートル。ちなみに煙突は1メートル辺り10万円也。薪はただで手に入れる事がなんとか出来るようになったけれど、元は取れない。よほどエアコンやヒーターの方がコスト安。維持費も実はかかります。軽トラ経費、ガソリン、保険、車検。チェーンソー代、2サイクルオイル代、チェーンソーオイル代、代えチェーンソーの刃。煙突掃除費用。そして玉切りした原木を置く場所、割った薪を干す場所、保管する薪棚の場所、薪割りする場所と何しろ土地が必要。暖まるためにはお金と時間がとってもかかります。たまった灰を捨てる場所も。わが家は近所の人が畑用にもらってくれます。また風の強い日などは煙突から多少の灰も飛ぶのと燃やす臭いもするので密集市街地では難しい。そしてこれらを一人でするにはあまりにも孤独な作業です。一緒に担う人がいるのも必須です。薪ストーブライフは人に話すと暖炉なの?ペチカなの?素敵。と良く言われます。これから導入検討の方はよく考えてからにしたほうがいいと思います。ただの飾りになってるお家を見かけますから。
導入検討の際には
では実際にこれらをクリア出来るとして、いざストーブ屋さんに行ってみる。最低2社くらいは覗いてどれくらいの広さを暖めたいか、使い勝手、必要なメンテナンスのことなど聞いてみる。うちは最初は専門店に行きましたが幾つか疑問に思うことがはっきりせずストーブを扱う工務店にも行ってみました。すると全く違う回答が来たので必要ない工事するのはどうかと思いそちらで購入することにしました。その内容は今は高気密住宅なので空気を取り入れる外気導入の管を取り付けると言うものでした。工務店では日本の住宅は隙間風がいくらでも入って来るので必要ないとのこと。そしてうちでは設置場所が一階で煙突をすぐ上の二階の部屋から出すことにしたのですが、この工事に関し専門店では住宅知識が無かった為建築士の人を呼んで見てから回答すると言うことでこれにも人件費が上乗せされたのでやめました。工務店では図面を見ただけでベストな提案が出てきたので決めました。このように大きな工事など到底自分たちでは無理なので人に頼みましたが、友人の中にはストーブの輸入から煙突工事まで自分でやる人もいます。ストーブ本体は3分の1くらいの価格で購入したとか。設置する場所はよく考えて、何しろ400度の鋳物と煙突からも熱気が出る代物、出来れば家の中心がいいがそこが吹き抜けなら全部上に抜けてしまうので扇風機で下に空気を送るとか、全て効率よく温められる方法を探さないといけない。それに建物の構造もである。今シーズン(2019から2020年)は台風の倒木を随分頂いた。
作る料理食べ物
薪ストーブと言うとピザ、なんてよく薪ストーブ屋さんが言ってますが火加減が難しい。簡単でお任せは、湯豆腐、焼き芋、たい焼き、湯沸し、味噌汁の出汁を取るなど。お湯はまろやかでそれでコーヒーを淹れると最高。驚くのが湯豆腐、昆布がとろとろに、でも崩れてない。たい焼きや大判焼きは市販のものを火バサミで掴み炙る、一個40円のたい焼きが美味しくなります。あとは五徳の上にホーローのコーヒーポットを置いて温めるとか。ステンレスの鍋を乗せても大丈夫なのでスープなど。微々たるですがガス料金が安くなる。