もう20日以上雨が降ってない。毎年、このほどよい田舎暮らしの地では40度近い真夏にも関わらず雨が全然降らない。水道代がえらいことになっている。今日も水撒きをしていたら何とツクツクボウシの幼虫が桜の木を登っていたのに出くわした。私はこのかた生まれてから半世紀を過ぎているが一度もセミの幼虫を見たことがなかった。いつも抜け殻と出来上がって鳴いてる成虫だけだった。耕しをしても出くわしたことがない。なので羽化は夜のことと思っていた。今、夕方だがこれから羽化しようとして登っているのを見れるなんてとてもラッキーなことだ。たった今、土から出できたなんてすごい。ゆっくり不器用そうに登っている。あの手は土を掘るのに適したものなのだろうか。でも木登りにも向いてそうだ。
登る登る。撮影しながら蚊に食われる。もうかれこれ20分位だ。水撒きは途中だし痒いし。これから今日は買い物に行かなきゃいけなくて、30分位のことだから帰ってきてから動画を撮ることにした。そして急いで買い物を済ませ戻って来たら何ともう羽化は終わっていた。一晩かかるのかと思っていたが土から出てきて一時間位のことであった。羽化の瞬間を見ることが出来なかった。
まるで妖精のようである。(コナン・ドイルの「妖精の出現」を思う)美しく繊細な姿。幼虫の背中が割れて出てくる瞬間を見れなくて残念だったがこの美しい姿にとても感動した。庭は驚きの宝庫である。