ほどよい田舎暮らしを始めて庭木を少しずつ集めた。造園屋で見つけた立ち姿が美しく小さな葉が涼しげなエゴノキを南面に植えた。初夏には白い花が沢山咲いて下から見ると素敵。晩夏にはその花がうす緑の丸い実をつける。するとある日「ジージ、ピュー!ピュー!ピュー!」と一際にぎやかな声で鳴く鳥が来た。黒い帽子にオレンジの背中、雀よりちょっと大きい。まるで口笛を吹いてるかのようだ。そしてエゴノキに留まったかと思ったら上手に枝をつたって一つ実を引っ張って取りくわえて電線に持っていく。今度は電線にしっかり留まり実についてる茎(?)を足で押さえて嘴で実を突き皮を剥いていく。中の種を取り出したらそれを咥えて近くの山に戻って行く。初めてこの行動を見た時にはその賢さに驚いた。そしてまたすぐやって来て同じ行動をする。こうして実が全て無くなるまで何日も繰り返す。200個以上近くはあっただろう。でもこれはすぐに食べるのではなく、貯食と言う行動で、食べ物が少なくなる冬に備えて保管しておくそうだ。エゴの実は皮はサポニンが含まれるので取り除く。サポニンからシャボン、シャボンから石鹸。食べるのには有害だと分かっているとこがすごい。今年も楽しみに待っていたら来てくれた。ずっと来ていたのに去年は来なかった。実が全部落ちてしまった。代が変わったのか、今年は来た。彼らの為に庭にエゴノキが3株植えてある。