昨日までモリモリご飯を食べていたのに、急に食べなくなった。丸一日様子を見たが全くだめだ。いつも「ご飯だよー」と言うと走って来るのに来ない。食欲は動物管理の一番のバロメーターだ。調子が悪いイコール食べないのだ。なぜ調子が悪いのか考える、思い当たる事としとて、唯一の異常が脱走である。家人のすきを見てベランダからパーゴラに飛び降り、そこから庭に降りた。しばらく庭をうろついた後、見つかり家に入ったとの事だった。翌日も朝から仏頂面なので仕方なく動物病院に行く、ホームセンター内の病院で、日曜とあっての9:30に受付をしたのに一時間待っても番が来なく、私は仕事に出掛けた。代わりの家人が診察を受けたところ、毒物かもしれないと話して血液検査をした。結果は歴然として腎臓の数値(尿素窒素59正常6.0〜35、クレアチニン4.9正常0.5〜2.0、カルシウム12.9正常9.0から12.0)が異常と言うことがすぐにわかった。そして皮下点滴をすることになった。(毒物の場合点滴してオシッコから毒を出すしかない)まだ2歳なのに高齢猫の腎不全的数値で、外に出て変なものを食べたのではないかと言うことになった。しゃべらないので少ない情報からそれしか分からない。動物様のことだからそんな感じた。そしてなんと明日明後日は病院は休診なので様子見して駄目なら水曜日に来てくださいとのこと。さて困ってしまった。毒物の場合、本来入院で毎日点滴するところを2日も我慢しなきゃいけない。それならそう言うこともあろうと、家人にはその判断になった場合、自分で点滴するので点滴セットを出してもらうよう指示しておいた。(こう言うこともあるので飼い主は皮下点滴くらい出来ることを強くお勧めします)翌日から久しぶりの点滴をした。要領悪くこぼしたが3日かけて150ml、180ml、150ml、だいたい500mlをした。翌日の月曜の夕方から何となく食べるようになった。それでもいつもの5分の1くらいだ。火曜も点滴をして更に食いが戻って来た。残りを水曜にして、いつもの半分くらい食べるようになった。具合が悪いようなら水曜日に来て下さいとのことだったが、顔の様子から復調した感じだったので、大丈夫そうだと連絡した。今回の顛末だが脱走したと聞いてすぐに分かったことがあった。パーゴラの下に高砂ユリがあってその葉っぱを噛じった形跡があった。すぐにこれだと思った。ユリには毒がある。話はそれるが以前にエンゼルストランペットの葉を食べた兎が中毒を起こし動物病院に運んだが死んでしまったことがあった。我々が住む周りには素敵な花やら葉っぱやらあるが食べると猛毒のものが実は沢山ある。賢い動物は本能的にそれらを食べないが、お馬鹿な子は食べてしまう。ちょっとのことで命取りと言うことだ。無事に一生を過ごすには偶然の積み重ねだとつくづく思う。自分も3歳の時大怪我をしてるので今ある命は偶然なのかなと思う。
腎不全の猫に飼い主が出来る最後のことはこちらから